もう下れない川

 中津川渓谷。国立から1時間ほど離れた神奈川県・丹沢山中に「存在した」川である。
  1981年、ここを訪れた北村氏は次のような記述をしている。
 
  − 国立からこんな近くに、こんなきれいな川があったのか!
    完全に川底まで見える。石が、ひとつひとつわかる!  −

 − 落差と落差の間の、さぁーっと流れる水面は、また、なんとも言えぬ美しさだ。
    陽の光が川底まで照らし、浅い流れは水色に、深い淵は緑色に、
    それぞれ絵の具を薄くのばしたような配色だ −

 下の写真からもその素晴らしさは伝わってくる。深い渓谷。覆い被さる緑。清冽な流れ。
  何より川辺に佇む青年の笑顔が、その魅力の全てを物語る。

 だが現在、我々はこの川を下ることは出来ない。

 

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